原発の功罪

東日本大震災が起こってからこっち、放射能がどうのとか、国民投票がどうのとか、毎日耳タコ状態で聞き続けているけど、実際に「今後は原発を全廃して無害エネルギーによる発電に切り替えます」って政府が方針を出したら、どういうことが起きるか想像したことある?

まずは原発。

現在稼働している原子力発電所の数や原子炉数の話は別にして、実際に停炉して核燃料を取り出せるようになるまで大体20年、取り出した核燃料を一番簡単に処分する方法は「宇宙にぶっ放す」だけど、失敗したら世界中に死の灰が降るようになるよね。
だから、「何百キロも地下深くに埋める」、つまり地層処分が有力になるわけだけど、候補地を活断層が横切っていたら?自然破壊を最低限に抑えて施設を建設する方法は?今回の福島第一原発のように「想定外の事態」が発生した時に、誰が、どのような形態で、対応に当たるのか…などなど、検討すべき項目は山のようにあるのに、誰も責任を取りたくないから話を切り出そうともしない。
まぁ、原発廃止論者の99.99999999999999999999…%も「反対はするけど、その先は知らん」という無責任な奴らばかりだろうから、原発廃止なんて夢想患者が言うことなんか、話半分に聞いとけ。
武田邦彦 中部大学教授のような「安全な核推進論者」の話の方が、よほど説得力がある。

で、核に代わる新エネルギー。
だ~いたい「太陽光発電」とか「風力発電」とか、核廃絶論者の大半が挙げるけど、例えば太陽光発電の場合、どの程度の規模の発電所を、いくつ作ったら現在日本にある全ての原子力発電所を代替出来るんでしょうかねぇ。
自宅の目の前にメガソーラー発電所があるから言うけど、20haの広大な敷地(今回は遊休埋め立て地に作ったから自然破壊の話は少し置いといて)に太陽光パネルをどわ~っと敷き詰めて、やっとカバー可能な範囲が3000世帯ですよ。
計算を単純化するために一世帯=4人と考えると、大阪府堺市の人口は約90万人だから、おおよそ23万世帯あるわけですよ。
で、原子力発電所による発電量は関西電力のおよそ1/3だから、最低でも8万世帯分はカバーしないといけない。
今年10月にフル稼働予定のメガソーラー発電所のカバー能力が3000世帯だから、同一規模の発電所をあと26個作らないと堺市の1/3すらカバー出来ないワケですよ。

つまり、この平地の狭い日本で、太陽光のみを代替エネルギーとして考えるのは完全に無理…という話ですな。

風力に至っては更に話が単純で、日本の直上を吹き抜ける「偏西風」を利用しないと、安定した風力は得られないワケですよ。
日本の地表面近くは山が複雑に入り組んでいるために気流が不安定であることに加え、森林保護、動植物保護の観点から、風車設置場所は非常に限られますからね。

で、どれだけの高さの風車を設置するのか?

そりゃ高度一万フィート(およそ3000m)でしょうよ。
地上高634mの東京スカイツリーで喜んでいるのに、さらにその高さの5倍の高さの風車…いつ完成するんでしょうなぁ。

というわけで、廃止したくても廃止出来ない原子力…ってことですよ。
だから、私の立場もニュートラル。

現状を打破出来る画期的な案があれば教えて欲しいし、実行に移して欲しい。
でも、そんなエクセレントな案って、今ある?ってことで。

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つうことで、今回は次世代エネルギーの解説本をご紹介。
敢えて入門編を紹介してみる。
CO2排出量取引とか、そんな政治的な駆け引きは抜きにして、「どういうエネルギーが注目を集めているの?」「実用化への障害は?」ってところをみんなで考えましょうよ。
その中から将来の方向性が見えるかも知れないですよ。




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